大変お世話になっている方の「ご縁」で、コンタクトレンズ会社の社長様にお会いすることができました。
この社長さん! とにかく「熱い」、でもって「よく喋る!」
詳しいことはホームページを見ていただくことにして、お話頂いた中から私が感じたことを書かせていただきます。
コンタクトに携わって半世紀だそうで、コンタクトレンズ界の正に「世界的生き字引」! はじめは「角膜」の形状が悪い方にコンタクトを処方したら「スッキリ」見えて、とても喜ばれたそうです。それは眼鏡では解決できない人達にとっては本当に有り難かったのだと思います。
「お客様に喜ばれる」と言うことは、どんな仕事にとっても大変大事なことですよね。
普及して行くにつれ「眼鏡で視力が出ている」人達にも知るところとなり、その人達が使い出すと、はじめは喜ばれていたモノの、次第に「異物感がする」といって、あまり有り難く思ってもらえないようになり、「いっそ辞めてしまおうかと思った」とも仰っていました。
このお話には、大変な気づきを頂くことになりました。私たちも「どうすれば写真や映像でお客様に幸せなって頂けるか」と、日々色々と考え行動に移しますが、お客様も当初は今までになかったり、自分たちの要望に添ったモノであったりして、とても喜んでいただけます。
しかし、それが定着して、当たり前のサービスになったりしてくると、お客様の要望は更に高くなったり、ご不満や、クレームを頂くことがあります。特に善かれと思って一生懸命やったことに対して、そういった声をお客様から頂くと、本当に「辞めてしまおうか」と思うこともあります。
でも、この社長様のお話を聞いて、「そうなんだ」「それを想定していないから慌ててしまう」「慌てる」つまり「心」が「荒れて」しまう。これでは、お客様に満足して喜ばれる仕事が出来るわけがありませんね。
そこで、この社長さんはハードコンタクトレンズの「異物感」に徹底的に挑戦されるわけです。つまり一般化したお客様の要望に挑戦されるわけですね。
私たちも、お客様の高い要望に怯んでいてはダメですね。
「頭だけ使っていてはいけない、目も体も手もみんな使わなあかん!」と仰っていました。そのノウハウたるや、詳しくない私でも「目からウロコ」の話が続々・・・・
ハードとソフトの違いや、コンタクトレンズがなんたるかを短時間ですがお話しいただき、非常に理解を深めることが出来ました。
と同時に医療の現場や制度の問題点も指摘され、本当にコンタクトレンズで人を幸せにするために「一生懸命」仕事されている様が伝わってきました。
まだ、「デザイン」という言葉にもとても腑に落ちる部分がありました。
私たちが「デザイン」というと、なんか格好良かったり、自分の感性で一方的に作り上げて「どうだ!」って感じを持ちがちですが、人の眼の角膜は指紋と同じように一人ずつ違うのに、同じ形状のレンズを大量生産で作って、眼の方をレンズに合わさせるのではなく、一人一人の角膜にあったレンズをデザインする。
「デザインは人に合わせるモノ」、機能して始めて「機能美」。
最近同じようなことを社内で話をしていただけに、私たちもお客様と共になって、お客様のために写真や映像を「デザイン」していかなければならないと、大変勇気を頂けるお話を聞くことが出来ました。
「最も非効率なコンタクトレンズメーカー」と称されていましたが、とっても立派な「理念」「哲学」をお持ちだと心から感動・共感させていただきました。
私たちも「生産性の向上」は企業として必至ですが、少々非効率でも「お客様の生産性」の向上も同時にかなえられる会社でありたいと思いました。
最後に、「コンタクト作って上げるよ」と言っていただきました。真に受ける方なので、是非ご厄介になりたいと思います。
大橋社長、有り難うございました。
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